
◎ 手足口病
手足口病は日本では毎年6月から8月に流行する夏風邪の一種です。過去に2011年、2013年、2015年と2年毎に流行しました。そして2015年から2年目の今年2017年も流行の傾向があります。現時点で昨年の9倍の発症報告となっています。まだまだ増えると予想がされています。注意が必要ですよ。
◎どんな病気?
「手足口病」は、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどの感染により、手、足、口に水疱のような発疹ができる病気です。
子供がかかりやすい感染症であり、患者の約90%は5歳以下の乳幼児です。
ただし、夏バテなどにより、大人でも抵抗力や免疫力が低下しているときには、感染することがあります。
◎ 感染のしくみ
感染経路は、くしゃみ、咳、会話などによる飛沫感染、ウィルスが付着した物品を介した接触感染、ウィルスが排泄された糞便による糞口感染によって感染します。
◎ 潜伏期間
潜伏期間は3~5日ほどであり、手のひらや手の指の間、足の裏や足の指などに水ぶくれができることで発症します。
◎ 症状は?
手足口病にかかると、一般的に次のような症状が現れます。
· 38度以下の発熱
· 手、足、口の水疱
· 頭痛
· 筋肉痛
· 悪寒
手足口病にかかると、最初に口の中に白いポツポツした水疱が現れ、かゆみや痛みをともないます。
この水疱は、短時間で破れて直径5~6mmほどの潰瘍になり、飲食する際に強い痛みをともないます。
その後、水疱性の発疹が口の中以外の部位にも出現します。
水疱性発疹は、直径2~3mm程度の大きさのものが、手、足裏、足背、肘、膝、臀部などに出現します。
手足口病では、38度以下の微熱が出ることがありますが、発熱しない場合もあります。
手足口病は予後の良好な病気ですが、成人が発症した場合は子供より重症化しやすく、ときに40度前後の高熱が出ることもあります。
さらに、指先に発疹ができるために、数週間から1ヶ月ほど後に爪が剥がれることもあります。
まれに急性髄膜炎や急性脳炎を合併することがあります。
高熱、頭痛、下痢、嘔吐などの症状が続く場合は髄膜炎の可能性もあるので、早めに医療機関を受診しましょう。
◎ 治療は?
有効な薬はないので、対症療法を行い自然に治るのを待ちます。
高熱や口の中の痛みが強い場合は、解熱鎮痛剤が使われます。
また、手足口病では口内炎による痛みで飲食がとれず、発熱も加わって脱水気味になることがあります。
このような場合は点滴が必要なこともあります。
通常、大人の場合は発症して1~2週間ほどで治癒することが多いです。
なお、水疱性発疹は3~7日程度で消えます。
◎ 予防は?
手足口病は、症状が消失した後も2~4週間はウィルスを排出し続けるので、感染源になりえます。
特に便へのウィルスの排泄は長く続くので、オムツ交換やトイレの後には必ず手洗いを行い、ハンドタオルなどを共有しないなどの対策が必要です。
また、病気から回復してもしばらくはマスクを着用し、飛沫感染で他人にうつさないよう配慮しましょう。
手足口病は、飛沫感染、接触感染、糞口感染によって他の人にうつります。
人が触れる可能性のあるドアノブ、手すり、便座、玩具などは除菌・消毒を行うなどして、清潔に保つようにしてください。
(KENKOZE HPより一部抜粋)
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